相続放棄には、家庭裁判所の手続きが必要です②  ~墨田区で長年相続手続きをしている司法書士がご説明します~

query_builder 2022/11/09
相続放棄

こんにちは

今回は、前回の「相続放棄」についてのお話の続きです。  


まずは、必要書類をご案内します。

相続放棄のために用意する書類は戸籍・住民票

相続放棄のために用意する基本的な書類は下記のとおりです。

・相続放棄申述書・・・家庭裁判所のホームページで取得できます。

・亡くなった方の住民票の除票 又は 戸籍の附票

・亡くなった方の戸籍(死亡の記載のあるもの)

・申述人(相続放棄をする相続人)の戸籍  


☆以上の書類だけでは、申述人が法定相続人であることが判明しない場合があります。


 申述人が「父母」「祖父母」「孫」「ひ孫」「兄弟姉妹」「甥姪」の場合などです。    


たとえば、兄弟姉妹が申述人(法定相続人)の場合は、次のような戸籍も取る必要があります  

・亡くなった方の出生から死亡までのすべての戸籍    

※子供がいないことの確認のため  

・子が死亡している場合は、子の出生から死亡までのすべての戸籍    

※孫がいないことの確認のため  

・父母・祖父母の死亡の記載のある戸籍    

※兄弟姉妹が法定相続人となることの確認のため  


などです(場合によってはこれ以外にも、取得することがあります。 )

 


ご心配の方は弁護士、司法書士などの専門家ご相談ください。

相続放棄が認められないケースがあります

単純承認(相続する意思あり)とみなされた場合は認められない

相続放棄の手続き完了の前後に関わら、  

・不動産の相続登記  

・預貯金の解約  

・賃借物件の解約 ※特に注意!  

・家財の処分  


などの行為をしますと、

相続する意思あり(単純承認)とみなされ、原則、相続放棄は認められないと考えてください。


相続放棄手続きが完了した人も、取り消されることになります。

死亡日から3か月経過しているときは

こちらは、手続きを申述するときの話です。


亡くなった日から3か月経過して申述する場合、家庭裁判所にその理由を説明する必要があります。  

その理由を説明できない場合、相続放棄は認められないことになります。  


ご心配の方は、弁護士、司法書士などの専門家にご相談ください。

相続放棄が完了したあとも注意が必要です

次の相続人となる方に連絡しましょう

たとえば、夫婦子供一人の3人家族において、

夫が亡くなり、妻と子がともに相続放棄をした場合、

次の相続人は、亡夫の父母となります。


そして父母(両親の祖父母)も亡くなっている場合は、亡夫の兄弟姉妹が次の相続人となります。


これらの方々も、相続放棄をする必要がある思われますので、自身の相続放棄が完了しま したら、できるだけ速やかにご連絡をしましょう。  


突然、債権者から連絡が来て、慌てて手続きをしなければならなくなり・・というようなことになってしまっては、お互いに良いことはありません。

遺産はきちんと管理しましょう

相続放棄が認められ、最初から相続人ではなくなったとは言いましても、次の相続人や財産管理人が決まるまでは、きちんと遺産を管理しないといけません。


不適切な管理によって、財産価値を減らしてしまったら、損害賠償を請求される可能性もあります。  


繰り返しにもなりますが、勝手に遺産を処分したりしますと、単純承認した!とされ、

せっかくの相続放棄が効力を失うことになりますので、ご注意ください。

最後に

相続放棄手続きは、比較的簡単な手続きではありますが、


・判断材料の収集

・期間の短さ

・影響を及ばす人への配慮

・その後の管理義務   など、


注意すべき点はたくさんあります


お困りの際は、弁護士、司法書士などの専門家にご相談ください。

墨田区・江東区で相続中心の司法書士事務所

東京法務局墨田出張所近くで、2007年から司法書士事務所をしています。

たくさんの相続案件に携わっております。

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